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ヴァイパー

性別男性
種族自然由来神格
体長190cm
一人称
北部エリアの廃城に幽閉されていたところを、ケイオスに救出された神格。
元は移動性の高い個体で、広範囲を転々としながら生活していたため目撃例や情報が少ない。特定地域に定着せず人間との交流も希薄で、出自や特性について近年まで明らかになっていなかった。しかし実態は、内向的な性格から積極的に接触しなかっただけで人間に対してはむしろ好意にも近い興味があり、自身の存在を隠しながら人間コミュニティを観察し、ある程度時間が経つと別の地域に移動して観察…ということを繰り返していた。
あるときたどり着いた山間部の小国は、古くからの一族が統治していた。暫く観察を続けていると、独裁的な一族の悪政が市民を苦しめていることを知る。見るに耐えなくなったヴァイパーは彼らの居城に侵入すると、一族に咬傷を与え殺害。
城の様子を見に行った者から一族全滅の知らせを聞き市民たちは喜んだが、ほどなくして市中に致死性の高い謎の伝染病が蔓延する。惨状を耳にしたヴァイパーは慌てて市街地に向かい、「悪いもの」を取り除こうと、息のある人間から血液を抜き取った。血液を排出した人間は次第に回復していく。だがその様子は、遠目には一体の未知の神格が次々と人間を襲い、病を伝染しているようにしか見えなかった。
市民たちはヴァイパーを城に追いやると扉を固く閉じ、城に通じる全ての道を封鎖した。閉ざされた城内に転がるかつての支配者たちの遺体に、病に冒された市民とよく似た病変を認めたヴァイパーは、伝染病の発端が咬傷だったと悟る。自身の性質に対する無知、一時の感情による軽率な干渉で人間との関係を自ら壊してしまったことを理解し、自責の念に苛まれながら無人の城内で項垂れた。この状況はヴァイパーの精神を蝕んでいき、自我と記憶は徐々に崩壊していた。
時が経ち、病に滅びた古都に伝わる吸血鬼伝説を調査するため山間の廃墟を訪れたケイオスに保護されたことで邪神化を免れる。以降はケイオスの拠点で生活するようになり、精神的なケアを受けながら、自分でも知り得なかった自身の性質と向き合っていく。
臆病な気質で争いごとを嫌うが、神格の例に漏れず驚異的な身体能力を持つ。2対の腕のうち上部の1対は翼に変形して飛行が可能。下肢は獣脚に変化することで脚力が上昇する。これらの変形は連動せず、状況に応じて必要な部分のみを変化させている。武器生成も得意とし、対峙する相手により対応を変える。
本人はいたって健康体だが、あらゆる病原体を体内に宿し、体液や呼気、後述の咬傷を通して意図的にそれらを排出できる。なお排出自体はヴァイパーが操作できるものの、一度体を出た病原体はヴァイパーの制御下になく、伝染を操ることはできない。
先端に爪の生えたヒルのような舌と、吸血鬼を思わせる牙を持つ。舌での吸血は受傷者の病を治癒する効果がある一方で、牙による咬傷と吸血は病原体への感染を起こす。いずれの方法でも吸血によってヴァイパー自身の負傷の即時回復が可能。
相当な期間外界との接触がなかったうえ記憶喪失のため、世間知らず。内向的なのは相変わらずだが、コミュニケーションに支障はない。敬語口調で話す。
吸血の印象が先行し、長らく「吸血鬼伝説から生まれた文化由来神格」だと思われていたが、「吸血鬼伝説の原型となった伝染病を起源とする自然由来神格」であることが後に明らかになる。
ヴァイパーという名は保護されてから付けられた。その生活サイクルから人間に固有名詞を与えられるに至らず、数少ない文献からは「黒い死」「病める毒牙」などいくつかの呼称が見られるだけで、無名だった。マスクはケイオスに与えられたもので、装着することで病原体の排出はほぼ抑えられる。
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